脳内麻薬について「β-エンドルフィンは発想の転換や瞑想、呼吸法で」

 31回目に脳内麻薬についてお話する予定でしたが、忘れてしまいました。ごめんなさい。
 このように人間は間違いをすると、多かれ少なかれストレスを感じます。こういう時は何はともあれ、早く何とかならないか、なんとかしてこの場をしのごう、逃げ出そうとするマイナス思考の態度をとることが多いようです。しかし、間違いをおわびし「失敗は成功の元」と考え、プラス思考の発想に転換し、ストレスを少しでも少なくすることです。それにより脳波を精神的に安定し、やすらぎの波長といわれるδ波、θ波にし、脳内麻薬のβ-エンドルフィンを多く出し、免疫力を高めることができます。
 私達の体の中では、神経系-免疫系-ホルモン系が、お互いに生理活性物質を出し合って、情報のネットワークを組み、密接な関係をもって働いています。精神面は免疫系に大きな影響を与え、マイナス的発想をすれば免疫力は低下し、プラス発想をすればβ-エンドルフィンが多く分泌され、免疫力が高まります。生理活性物質の主成分はアミノ酸であり、とくにチロシンは必ず含まれているといわれます。脳内モルヒネもアミノ酸からできています。したがって、情報の伝達がスムーズに行われるためには、その材料となる良質のタンパク質をとる必要があるのです。
 前にも述べましたが、それに加えて「歩く」こと。それも気持ちよく歩くことで「ニコニコペースの運動」がよいと思います。いやいや歩くのではマイナスになります。気持ちよく歩くと脳内でβ-エンドルフィンが分泌され、左脳の働きが抑えられ右脳が優位になるといわれています。この右脳と左脳に分ける考え方には甚だ疑問が残りますが、β-エンドルフィンが分泌されることは事実のようです。
 また、以前にアドレナリンやノルアドレナリンが出る時や壊される時には、活性酸素が生じることを述べましたが、これはドーパミン(快感ホルモン)の時も同じであるといわれています。つまり感情の起伏の激しい人は、β-エンドルフィンでなく、ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンが出て、活性酸素が発生するということです。つまり常によいこと、楽しいことを考え、β-エンドルフィンが出るように心掛けるのがよいようです。
 運動でも、ゆっくりした気持ちのよいものはβ-エンドルフィンが出て免疫力が高まりますが、激しいスポーツは活性酸素をたくさん生じます。これがスポーツ選手だった人の寿命が長くないといわれる所以です。そのほか、マッサージでも気持ちよいと感ずるのはよいことで、気功でも催眠術でも気持ちよいと感ずることは針麻酔と同様にβ-エンドルフィンを分泌し、免疫力を高めるのに役立ちます。
 また、β-エンドルフィンを意識的に多く出す訓練、例えば瞑想や呼吸法により、脳波をδ波、θ波の発生率を多くすることにより、β-エンドルフィンの産生量もそれに伴い多くなり、抗ストレス作用も強くなります。よって、こうした人はよく眠れるようになり、自然治癒力が高まって元気が出てきます。当然、異物の排泄も促進され、マクロファージが活性化し免疫力が高まります。この結果、アレルギー、自己免疫疾患、糖尿病、心臓病、肝臓病、ガンなど多くの病気に効果があるといわれています。
 β-エンドルフィンやエンケファリンのような脳内モルヒネや自分自身の身体が作り出す種々のホルモンなどは、体外から接種する異物ではありません。こういったものをたっぷりと分泌させるようなものに、今後は注目が集まってくることでしょう。あるテレビ番組でガン患者が遅かれ早かれ人間は死ぬのだから、と開き直ってこだわりや束縛から心身を解き放った結果、生理がダイナミックに脈動し、β-エンドルフィンやその他の免疫を高めるような物質がさかんに分泌されてか、何が原因か分かりませんが、少なくともガン免疫が賦活しガンが治った人がいるのも事実です。
 ストレスがかかっても、それをプラス発想して、物事を全てよい方へ考え、いつも楽しくしていると、脳細胞は活性化し免疫力が向上し、血糖が安定し炎症もおさまり、傷の治りも早くなり、それに加えて記憶力の向上、やる気や忍耐力、創造力が高まるといわれています。プラス発想で人生を楽しく生きようではありませんか。

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