中部経済新聞「メディカルニュース」に健康指輪に関する記事掲載

■手技療法で顎関節症など治療
 鈴鹿市の歯科医・堀泰典さん

 三重県鈴鹿市で歯科(あさひ歯科)を営むかたわら、東洋医学の整体治療を活用した手技療法で、顎関節症などを治療するユニークな医師がいる。堀泰典さんがその人で、独自の手技療法は顎関節症以外のさまざまな疾患にも対応できるとするほか、遠赤外線を輻射する健康リング等も開発、その効果も確認され関係者の関心を集めている。そこで本紙では堀氏に寄稿してもらい、来週からメディカル面(10月から毎週木曜日付掲載)で、その考え方、独自の治療法などを具体的に紹介する。
 同氏の考え方を示す典型的な事例が、顎関節症の治療と健康リングの開発だろう。いずれも東洋医学でいう「筋経絡」や「経絡(つぼ)」を重視しているのが、大きな特徴だ。
 顎関節症(口をあけるとがくがく音がする、あけにくく噛むと痛いといった症状)は、一般的には手術やスプリント療法などの外科的な治療がなされている。しかし、同氏は顎関節症は歯の噛み合わせの問題よりも、あごの周辺から遠く離れた”遠隔部位”の異常や足首の捻挫、骨盤異常など筋肉の歪みや筋肉疲労に起因する例が圧倒的に多いと主張する。
 堀医師によると、「これまで治療した約800例のうち、噛み合わせが原因のものはわずかに2例しかない。ほとんどが筋肉の歪みや疲労によるもので、これらが筋経絡を通してあごに影響している」と主張する。原因となる部分を放置して対症療法したところで、効果はないばかりか、逆効果にもなりかねない。
 顎関節症の治療では、遠隔部位の異常を見つけ、この部分をマッサージしたり指でほぐすなどの療法を試み、筋肉を元の正常な位置に戻すことで具体的な成果を出している。さきに大阪で開かれた額頭蓋機能学会で、実際の治療例をビデオで紹介した。さらに、この療法は顎関節症だけでなく、歩行困難や手足のしびれ、腰痛などにも効果があり、全国から相談に訪れる人があとをたたないという。

■様々な疾患に対応
 「健康リング」も効果大

 健康リング(テンシン1)も、経絡を遠赤外線を照てることで刺激するものだ。遠赤外線を利用する治療はすでになされているが、このリングは人体にもっとも吸収しやすい波長4~12μmの遠赤外線を体温で照射するというもの。もともと歯の抜歯治療で、高血圧の患者に使用する目的で開発したが、血圧以外にも多くの効果のあることが分かった。
 具体的には、はめる指(手足)によって治癒効果が異なる。例えば手の親指だと心肺機能の正常化など、人差し指は首・肩の凝り、便秘など、中指は精神安定、腰痛、薬指は血圧調整など──といった具合で、副作用もない。すでに中国の北京医科大学で有効性が確認されている。
 堀医師は「対症療法に限界があるのは事実だ。ますます増大する医療費を削減するうえでも、我々歯科医師も体の全身をとらえ判断するという姿勢が大事ではないか」と、現代医学に注文をつけている。

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