水について「六分子構造水は最も高価な医薬品」

 あなたは「水が薬の効果を記憶して同じ効果を持つ」という不可思議なことが信じられますか。このことを証明する論文が「ネイチャー」に掲載(333号、1988年6月号)されました。その研究を行ったのはベンベニシト博士(仏)らで「高度希釈抗IgE抗血清に誘発された人好塩基球の脱顆粒」というタイトルの論文です。その内容は、通常、白血球の中の好塩基球表面のIgE(アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎の発症因子)と特異的に反応する抗IgE分子が出会うと、好塩基球の脱顆粒という現象が起き、内部からヒスタミンを放出するというものです。
 当然のことながら、ただの蒸留水ではこのような現象は起きませんが、蒸留水にIgEを溶かし込みIgE水を作り、蒸留水で10の120乗倍に希釈します。最後には理論上でも、現実的にもIgEは1分子も存在しない、ただの蒸留水になり、IgEの効果はないはずです。しかし、その水には初めに溶かしたIgEの効果があり、好塩基球が脱顆粒を起こすのです。
 この実験は4カ国6研究機関で立証されていたにもかかわらず、あまりにも唐突な結果に、世界中の学者に大反響を与え、この論文をめぐり、賛否両論が繰り広げられました。幾度となく追加実験が行われた結果、再現性が証明され、この考えに反対の学者たちも最後には「まったく信じがたいことで、何の物理学的根拠もない」とのコメントを付け掲載されたのですが、あまりの反発に「ネイチャー」がこの号を回収する騒ぎになったほどです。
 しかし、これは「水は情報保持能力を持つ」という証明であり事実なのです。水の不可思議を提起した歴史的な論文であり、今日流行語にもなっている「波動」を産んだ元の論文です。多くの科学者にとって分子が存在しないにもかかわらず、あたかも分子が存在するかのごとく反応が起こるという、この実験結果はとうてい受け入れがたいもので、水が情報保持能力を持つことを示唆する、このような研究に対しては、現在でも大多数の科学者が否定的な態度を示しています。その半面、水の情報保持能力を積極的に応用しようとする研究は、世界各国で着実に実を結びつつあります。
 ご承知のとおり、水は酸素原子と水素原子よりなり、酸素原子の方が水素原子よりも電気陰性度が大きく、電子を引きつけやすいために大きな極性を持ち、とくにイオン結合性の塩や極性の大きな物質をよく溶かします。この極性が水素結合という弱い結合をしてクラスターを形成するのです。そして、この集団のある種の組み合わせで蒸留水がIgE水と同じ働きをした可能性が高いと考えられます。この論文は、極微量の薬で治療し効果をあげるホメオパシー治療を推奨する人々の考え方に類似したものであるといえます。
 また、水のクラスター構造の働きについて生化学的な研究が進んできた背景には、エネルギー伝達という側面から生命現象の解明が進んできたことが指摘できます。従来の化学が分子構造から物質の性質を説明しようとしてきたのに対し、この生化学の新しい流れでは、共鳴パターンとエネルギー伝達という側面から生命現象を説明しようというものです。すでに、ロナルド・J・ウェインストック氏(米国)がMRA(共鳴磁場分析器)を発明し、人間のそれぞれの器官の細胞はどのような共鳴パターンを持っているのかということも特定されてきています。MRAを用いて特定の目的に対して対応する共鳴パターンを共鳴磁場水に転写、保持させ、それを飲用することによって自己治癒能力を著しく高めることが実証されています。
 また、細胞の異常はこの共鳴パターンの異常として捕捉することができ、こうした状態に対して微弱電流、マイクロ波、磁気、赤外線などを媒介にして、正常な共鳴パターンに戻し自己治癒能力を高める研究も進められています。米国やフランス、カナダなど各国で共鳴磁場水を情報キャリアとして用いることで治癒したり、薬品の代わりに使用するための本格的な研究が進められ、とくにメキシコでは医薬品としても認可されるに至っています。
 水の測定は現代科学のなかで最も遅れた分野ですが、「水の波動」とはつまるところ個々のクラスター構造が発する「水の電磁波」といえます。そして、生体にとって最も良い波長の電磁波を発生することのできるのが、六分子体構造なのです。クラスターサイズの小さな水、いわゆるパイウォーターの時代は過ぎ去り、「構造水」つまり六分子体の水の時代が訪れたといっても過言ではありません。では、どのようにすれば六分子体の水ができるのか、世界各国で研究がなされリー博士、全博士をはじめ数人の学者が作成方法を開発していますが、現時点では作成するのに必要な機械が高価なこと、反応に長い時間が必要であり、操作が複雑でコスト高になるため、六分子構造水は1リットルで数万円が相場で、なかには数十万円するものもあるくらいです。

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