堀先生のおべんきょう塾「好転反応」

 好転反応はおおよそ次の3つの段階を進みます。

段階反応現象内容
第1段階弛緩反応 症状は身体がゆるみ、なんとなくのんびりムードになり、長湯の後のような倦怠感があります。しかし、気持ちは爽快で心地よく、この状態を過ぎると熟睡ができ昼夜の関係なく眠くなります。
第2段階過敏反応 弛緩反応が過ぎると、冬眠状態だった全ての機能や知覚が覚醒し皮膚の下側を水が流れるような感じや寒いような感じがするようになります。
これが過敏反応の表れで、発熱・下痢・発汗・または痛みを感じたり、急性病かと思われるような過敏な変化が起こります。
第3段階排泄反応 過敏反応が過ぎると、排泄反応がやってきます。
体内に宿った老廃物や悪いものが対外に排出される時期。
例えば神経系統に故障の有った人は、皮膚に変化が現れ、汗が多く出たり皮膚病のようになることが有り、発汗によって回復に向かう反応であることが自他ともに分かります。
このように各段階を経過して健康に向かう状態を「瞑眩現象」と言い、この好転反応に必ずぶつかることが好ましいのです。
症状には個人差があり、気がつかないうちにこの段階を経過する場合もありまが、アレルギー性の方、化学薬品の取りすぎの方が特に瞑眩現象が出やすいようです。

好転反応(瞑眩めんけん)とは

 良い方向へ転じる時、一時的に現れる反応を好転反応といいます。
 好転反応が現れる人は、特に慢性の症状を持っている人に現われやすいといわれています。それらの変化反応が出てくるのを境にして体質は急速に好転していくので、慢性病も快方に向かいます。
 漢方では「めんけん無くして効用なし」とまで言われています。

 好転反応は大別して次の4種類に分けられます。

  1. 弛緩しかん反応(主な症状……だるい・ねむい・倦怠感など)
     新しい刺激に対して身体が反応しているという現れであり、それに順応するための一時的な現象です。
     今まで病的状態でいたある臓器が、本来の機能を回復し始めると、他の臓器は、その病的症状に合わせて活動していたので、一時的に各器官同士のアンバランス状態が起きます。すこし経つと安定していきます。
     強く反応が出た箇所は最も悪いあるいは弱い箇所といえます。
  2. 過敏反応(主な症状……便秘・下痢・痛み・はれ・発汗など)
     急性の症状が慢性となって、慢性の状態で安定しているとき、病気に対して強力な援助が加わると、慢性の前の急性状態に一時的に戻ります。また、数カ所が悪いとき、胃、腸、肝臓と3つとも調子が悪い時は、一番悪い所の反応が出始めて、一番目のものが治りかけると、次に悪い所が体に感じてくるというふうに、順序良く出てきます(特にリウマチ、神経痛、痛風など)。
     時間をかけて根気よくする必要があります。
     治りにくい慢性病から治りやすい急性疾患状態へと身体を戻すという作用です。
  3. 排泄反応(症状……吹き出物・発疹・皮膚の変化・目ヤニ・尿の色の変化など)
     細胞が活性化されることによる一時的な体の解毒作用の現われで、体内の老廃物毒素、不純物の排泄反応と言える。
     汗、尿、便、皮膚などに排泄されることによりしっしんや吹き出物、かゆみ、目やに応が現れます。
  4. 回復反応(症状……発熱・痛み・吐き気・腹痛・だるいなど)
     今まで、血行の悪かった所が改善され、うっ血していた汚れた血液が一時的に回り始めるときに現れます。
     血液が浄化され、血行が良くなるにつれて調子よくなります。

好転反応と副作用と違い

副作用
風邪の薬を飲んで胃が悪くなるような、悪いところ以外の問題がないところが、副次的に、悪くなる事を副作用と言います。
好転反応
「好転反応」は、身体の悪い部分に現れ、その悪い箇所が一時的に更に悪くなるような状態になります。
「好転反応」が出るとまもなく症状は快方に向かいます。たとえば糖尿病の人が、一時的に血糖値が上がったり、アトピーなど皮膚に疾患がある人は、一時的に赤く腫れたり不快感を感じたりします。弱っている細胞の老廃物や有害物などが、一気に排出されるために出るものです。