山陰中央新報 記事「奥出雲町 美肌温泉郷を宣言」

■温泉学会全国大会が開幕

 良質な温泉の提供を目指し調査研究する「温泉学会」(会長・竹下賢関西大法学部教授)の全国大会が5日、2日間の日程で島根県奥出雲町で開幕した。同町では、佐白温泉(仮称、同町佐白)が4月のオープンを予定しており、町内にある3つの温泉を一体的に売り出そうと新たに「奥出雲美肌温泉郷」を名乗ると宣言した。
 大会は、佐白温泉のオープンを前に機運を高めようと奥出雲町が誘致。島根県内で開催されるのは09年の大田市に次いで2回目で、今回のテーマは「温泉と健康・長寿」とし、県内外から200人が集まった。
 同町三成のカルチャープラザ仁多であった初日は、昭和大医学部の堀泰典客員教授が基調講演。温泉には、抗うつ効果があるなどと説明したのに加え、佐白温泉については「疲労回復や美肌、血行促進の効果を示す数値が高い」と評価した。
 開催地の報告者となった奥出雲町の井上勝博町長は佐白温泉のほか、日本三大美肌の湯・斐乃上温泉(同町竹崎)や亀嵩温泉(同町亀嵩)を紹介。いずれもアルカリ性で泉質も似通っているとした上で「奥出雲美肌温泉郷を標ぼうしたい」と宣言。今後、PR方法を探り、美肌温泉の看板を生かして、入り込み客増を図る考えを示した。
 最終日の6日は、亀嵩温泉玉峰山荘で「地熱発電開発から温泉をどう守るか」と題したワークショップなどがある。

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