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産経新聞「家庭と健康」に鼻呼吸についての記事掲載

ss ■鼻呼吸の重要性
 あなたは口で息をしていませんか。口呼吸はアトピー性皮膚炎、花粉症、喘息(ぜんそく)、ネフローゼ、膠原病(こうげんびょう=リウマチその他)など免疫系の病気や、顎(がく)関節症などと深い関連があるということをご存じでしょうか?
 「えー、本当?」と驚かれる方も多いかと思いますが、これが事実なのです。
 「口で息をする」のは人間だけであり、人類が言葉を話すようになったために、声門のある喉頭(こうとう)が鼻腔から遠ざかり、声を出しやすい位置まで移動した結果起きた、構造欠陥なのです。
 ほ乳類は通常、人間以外は口で呼吸できない構造となっています。従って口呼吸は人類特有の疾患を発症する危険性を持っていると考えられています。
 犬が口でハーハーしているのは、犬には汗腺がないために息を吐いて体温を下げているだけで、息は鼻から吸っているのです。
 つまり、人間だけが気道と食道が交差していることにより、鼻の代用として、口も気道に使うことが可能なのです。
 口呼吸と関連の深い病気としてほかにあるのは、幹せん、湿疹(しっしん)、関節炎、重症筋無力症、ある種の白血病、悪性リンパ腫(しゅ)などで、主に副腎(じん)皮質ホルモンで治癒されてきた病気が挙げられるようです。
 これらは人類特有の疾患と考えられ、自然に近い環境で生命活動するほかの、ほ乳類ではほぼみられないものです。ある種のネズミを除いて、後天的に自己免疫疾患に陥るのは人類だけであり、人類が持つ気道の構造欠陥による口呼吸が引き金となっている可能性が高いのです。
 喉(のど)は最近やウイルスをはじめ、さまざまな感染物質が空気とともに入ってくるため、粘膜の奥に免疫の中枢であるリンパ組織(細菌などを退治し体を守る器官)が発達することによって喉を守っています。
 少し専門的になりますが、これは扁桃腺(へんとうせん)やアデノイドなど「咽頭扁桃リンパ輪」といわれるもので、発見者のワルダイエル博士(ドイツ)は「すべての病的現象はこのリンパ輪の感染に始まる」とさえ述べているほど大切な組織です。
 この咽頭扁桃リンパ輪が口呼吸で痛めつけられたり傷ついたりすると、免疫システムが誤動作を起こし、「自己免疫異常」が起きやすくなると考えられます。
 また甲状腺が腫れることもあり、胸腺や腎臓、副腎にも影響するといわれています。
 よって人類は休養のため眠っている間にも口呼吸により免疫系に障害を受けてしまう特殊な、ほ乳類ということになります。
 一方、鼻は「加湿器付き高性能空気清浄機」といわれるほどで、鼻呼吸をしても鼻の微細な繊毛の粘膜が守ってくれ、直接、喉を痛めることはありません。
 また鼻呼吸を行うことによって、脳の外界への窓口である嗅覚神経が刺激され免疫系は生き生きしてくるといわれます。
 ここで「鼻呼吸か口呼吸かの10の鑑別診断法」について述べておきます。
 次のうち、あなたはいくつ当てはまりますか?
 1.自然な状態でいると口が開いて締まりがない状態になる。
 2.前歯が飛び出したり歯のすき間が多い。
 3.上下の歯の噛(か)み合わせが逆さまの反対咬合(こうごう=受け口)である。
 4.片方ばかりで物を噛んだり、歯の噛み合わせが悪い。
 5.下唇が上唇より分厚い。
 6.唇が、かさかさ乾燥する。
 7.朝起きると、よく喉が痛い。
 8.上唇全体が富士山形である。
 9.物を食べるときに、クチャクチャと音がする。
 10.アレルギー性鼻炎など鼻詰まりがある。
 一つでも当てはまれば、日常あるいは睡眠中に口呼吸していることが疑われ、複数当てはまる人は口呼吸の割合が多いと思った方がよいでしょう。
 平素からオシャブリなどで口輪筋(こうりんきん)などの口周囲の筋力を鍛え、予防してください。なお指おしゃぶりはオシャブリとは全く異なり、害になりますのでお気をつけください。

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