水について「六角構造水はテープレコーダーだ」

 我々の生体機能の特色は、その恒常性機能(ホメオステーシス)にあります。つまり外部からの温度、湿度、光量などの変化による刺激があっても、一定の範囲で機能し生体全体の働きを調節しようとします。このホメオステーシスを確保するにあたって、細胞内外の水はある一定の規則だった構造をとることで、生体細胞を種々の刺激、撹乱から保護する役割を果たしているといわれます。これが先週述べました「生体内の水はお互いに交流しあって情報を交換している」ということです。
 六分子体(六角水)は壊れにくい水、エネルギー容量の大きい水、パワーの大きい水であり、これは六角水が外部からの刺激に対して安定的であることを意味します。したがって、細胞内外の水は六角水の存在比率が高ければ、それだけホメオステーシスが高まることになります。逆に、細胞内外の水構造が何らかの原因でくずされたり、弱まったりすると、細胞は外部からの刺激に対して過剰反応し、ついには細胞そのものの機能にも異常をきたします。六角水構造をなした水こそが生命活動のキーポイントであるといえます。
 このような水は自由状態において無秩序な水に比べても、6倍も早く生体内を移動し効率良くさまざまな物質を運搬します。また、赤外線、微弱磁気などを介した分子レベルの情報伝達、エネルギー変換、増幅、情報保持において主要な媒体であることが提唱され始めています。正常細胞とガンなどの腫瘍細胞の比較実験でも、腫瘍細胞の周囲の水分子は、正常細胞の周囲の水分子に比べ乱雑で動きが激しいことが確認されています。このことは、腫瘍細胞が外部からの温度変化などの刺激に対して弱いことを意味しています。
 この弱点を利用したのが、ガンの温熱療法です。またガンに対してはビタミンCの大量療法というのがありますが、全博士の実験によると、ビタミンCが水分子に作用して六角水を増やし、その結果として免疫機能を高めている可能性が強いとしています。ビタミンCが生体細胞の機能に直接的に働くのではなく、大量に摂取してもその多くは尿中に排出されますが、水の構造を生体にとってより相性のよい六角水に変化させることで間接的に働き、免疫機能を高める可能性が強いというのです。
 また、別の観点から水には無限大の意識を伝達する能力があり、一種のテープレコーダーとしての働きがあるということが提唱されてきました。例えばサボテンにモーツアルトを聞かせると喜ぶ、リンゴに音楽を聞かせると実の成り方が良くなるなどです。サケやアユは必ず自分が産み落とされた川に戻って来るといわれていますが、なぜ可能なのでしょう。魚の卵は99%が水です。親から産み落とされた卵が初めて接する川の水は、その土地特有の振動パターン(波動)をもっていて、卵の中の水はその波動に共鳴して振動パターンを記憶するという説が有力になっています。したがって、自分が生まれた川の水が発し続ける波動(電磁波)に共振させれば、どんなに遠いところからでも簡単に故郷を探し出して戻ってくることができるというのです。
 では、ここでいう波動とは何かといいますと、五分子体、六分子体などの種々の水分子の組み合わせによるものと考えられます。こうした例からも分かりますように、水は分子体が出す固有の波動を介して情報を伝えたりコピーしたりする特性をもっていると考えられます。そしてこの波動にも、生物にとって良いものと悪いものとがあるようです。
 水は多かれ少なかれ、溶かせられないものはない溶媒といわれ、大都市はもちろん、自然環境が良いとされる土地の水でさえ100~200種類の化学物質が溶け込んでいます。このような水を飲料水や産湯として使用すると、新生児の細胞は多くの化学物質が発する波動と共鳴し、好ましくない波動を記憶してしまう可能性もあります。そして、いったん悪い波動を記憶した細胞は、化学物質と出会うとその波動に共振し、化学物質を積極的に取り込むようになるともいわれています。その結果、体質・性格などに異常をきたすことになり、アレルギーもこうした理由から起こってくる可能性を否定できません。波動のメカニズムは水の構造に関係しているのではないか、もしくは物質そのものにあるのか議論が別れるところですが、水分子は細かく振動しています。その組み合わせは無限の種類があるといえます。
 また、水の六角水構造は最も安定していることが米国のK.Liu博士らによってネイチャー誌に発表(1996年)されました。それによりますと、その構造はカゴ状を呈しており、H2Oが6個集まったのが最も安定しているということを結論づけています。全博士の提唱する六角水構造とは構造形態は違いますが、同じことを述べています。人体にはかりしれない影響を及ぼす水。だからこそ、次の世代を担う子供達には「三つ子の魂、百までも」の格言通り、誕生直後の産湯から3歳頃までのいちばん大切な時に良質で清冽な水、六分子体つまり六角構造水の多い水で健康にすごせる体に育てあげたいものです。

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