堀泰典オフィシャルサイト > メディア掲載記事 > 雑誌特集・書籍への掲載記事 >

マンスリープログレス「石鹸は泡が命」汚れは泡で浮かせろ

mp
mp  石鹸とはアルカリ性金属と脂肪酸(油)の結合したものを言います。古より、石鹸の進歩と共にコレラを含め多くの感染症が激減したことは周知の事実です。
 特に細菌類はアルカリ性に弱く、コレラ菌を除いて総ての細菌はpH9以上で死滅するため、石鹸はpH10を超えるようにしてある場合が多いのです。
 その他の理由として、汚れの分解はアルカリ性で行なわれる場合が多く、水酸化ナトリウムの希釈したものでも、アルカリ性のセラミックでも、アルカリ性であれば何でも汚れを分解する事ができるのです。
 特に、汚れを落とす目的ならば、水酸化ナトリウムの希釈液が効率がよいのです。つまり、汚れを落とすだけなら石鹸は必要ないことになります。古には有機物を燃やした灰を汚れ落としに用いていました。それ以外に傷口の消毒にも用いていました。これらは理に適っているのです。これは、灰を水に溶解させると灰の中のナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、等のアルカリ性金属が融解しアルカリ性を示し細菌を死滅させることが出来るからです。水酸化ナトリウムが考案されて以来、この灰の代わりに脂肪酸に反応させるアルカリ性物質は水酸化ナトリウムが使用されるようになりました。これを化粧品の表示では石鹸素地といいます。
 しかし、水酸化ナトリウムだけでは pH10を超える石鹸になり、肌(皮膚の細胞)に対して刺激が強いため、その刺激を緩和させる目的で、弱アルカリ性石鹸、酸性石鹸などが考案されていますが、これらは、界面活性剤の存在なしにはあり得ないのです。
 つまり、脂肪酸+水酸化ナトリウム+界面活性剤+酸性物質=中性石鹸の構図になり、これらは石鹸というより洗剤と言った方が正しいと言えるでしょう。
 それでは、本来の石鹸の役目は何か? 何故、発泡が必要なのかという問題になります。つまり、泡が割れた時に出る超音波がどれだけ多く出るかが、よい石鹸と悪い石鹸の差といえるのです。ここで、ごく一般的にいわれている石鹸の条件を列挙しますと、1.汚れを良く落とす。2.角質を落とす。3.メイクを落とす。4.泡立ちがよい。5.泡切れが良い。6.細かい泡が立つ。7.美白効果がある。8.減りが少ない。9.香りが良い。10.天然素材である。11.後がツッパらない。12.界面活性剤を使用していない。等……様々挙げられ、挙げればきりがありません。その中でも一番多い回答は1.の汚れを落とす。という考え方です。
 しかしこれらの条件は総て化粧品メーカーがでっち上げた偽りです。最も良い石鹸の条件は、汚れを落とさず汚れを浮かび上がらせる石鹸に尽きるのです。
「エッ、どうゆうこと?」と思われる方も沢山おられることだと思います。
 少し説明しますと、泡は破裂する時には多かれ少なかれ超音波を出す事が知られています。つまり、脂肪酸の中に溶け込んでいる汚れを石鹸の泡が壊れた時に出る超音波の物理作用で浮かび上がらせることが石鹸の役目なのです。
 その為には、石鹸の泡の表面積が多ければ多いほど効率がよいという事になります。つまり、小さい泡を長く保持し、割れるときには同じように連鎖的に泡が割れるかどうかが良い石鹸と悪い石鹸の大きな差と言うことになります。ごく一般的には、悪い石鹸でも2度洗いをすれば良いではないかと思われる方もおられると思いますがそれは間違いです。一度壊れた泡はアルカリ性の水溶液になり、皮膚表面に少なからず停滞します。この時アルカリで脂肪酸が中和され溶解されることになり、角質層に直接アルカリが作用するようになります。出来るだけ2度洗いや3度洗いは避けるべきなのです。そこで、1度洗いで良いように細かい泡の石鹸が必要になるのです。
 泡が連鎖的にはじけて、多くの超音波を出し、脂肪酸の中に溶けている油汚れを脂肪酸表面に浮き上がらせ水洗いすれば、サイホンの原理により流されていくのです。
 その様な使用法は皮脂が多く皮膚表面に残りツッパリ感が起こらないのです。
 脂肪酸を取り過ぎると外気で皮膚の水分が蒸発し、気化熱を奪い、(障子を貼るときに水を霧吹きでかけて放置しておくと障子が綺麗に伸びる現象と同じである。)突っ張り感が出てくるのです。その防止は泡立てネットでソフトクリームのような細かい泡を立て、泡パックをするように使用するのが望ましいのです。
 現在市販されている石鹸やクレンジングは、汚れを落としすぎるため突っ張る場合が多いのですが、その現象を防止するために界面活性剤を皮膚表面に残して皮膚を直接外気に触れささないように膜をはり、ツッパリ感をごまかしているのです。
 この事は重大な事故につながる可能性を秘めているのです。
 良い石鹸の条件をまとめますと、肌に必要な皮脂(脂肪酸)を残しながら汚れを浮かせる石鹸で、その石鹸の作り方のアウトラインは、(1):水酸化ナトリウムで石鹸を作り、(2):L-アルギニン(塩基性アミノ酸)で石鹸を作り、(3):炭酸水素ナトリウムで石鹸を作り、多くの有効成分を分解することなく各石鹸に入れ込み、各々を中和滴定法にて、有効成分を分解することなく混入する石鹸です。
 その上、少なくとも(15℃~18℃、湿度66%±3%)で5年以上熟生させた石鹸が理想的で、5年熟成後の揮発成分は約5%で、ほぼ揮発成分の平衡と考えられ型崩れをしにくい石鹸ができます。
 オリーブオイルの名産で知られるシチリア島で女の子が生まれると石鹸を購入し、地下室で寝かせ、嫁入りの時に持たせる風習があります。これは、泡を細かくて強く、尚且つ、マイルドにするために行われています。つまり、この熟生の結果、マイルドで弾力に富んだ小さな泡を作ることが出来ます。石鹸を購入し、自分で5年以上、冷蔵庫の野菜を保存する場所に寝かせておくのも良いことです。
 また、連続的に泡が割れるためには泡の大きさを一定にする必要があります。また、小さい泡を作れるように、ナトリウム以外の塩基性アミノ酸や炭酸水素ナトリウムで鹸化し、表面張力の強い泡を作ることも大切です。
 そうすることにより、物理的に汚れを浮かせ、自己の脂肪酸を取ることを極力抑え、アトピー肌、敏感肌、ニキビ肌、肌荒れ、また、乳幼児にも安心してご使用いただける、肌にやさしいpHを押さえた石鹸ができます。
 その他にも、石鹸素地の脂肪酸には刺激の少ない脂肪酸を選択することも大切な要素です。特にパーム油の大半を占める、カーボン12のラウリン酸、18のステアリン酸は安価なため、多くの石鹸に使用されます。コスト高になりますが刺激性があるので出来るだけ取り除き、その他の高級脂肪酸で構成される石鹸が好ましいのです。
 泡立ちがきめ細かく、泡の保持力が一定しており、塩基性アミノ酸の分子量、塩基性植物エキスの分子量がアルカリ性金属より大きくそれに伴い表面張力も増し、細かい泡ができ、その結果、1つが壊れだすと連鎖的に割れ、超音波をより多く発生することができます。つまり、使用する脂肪酸と使用する塩基性で石鹸の性状は大きく変わります。その他、比熱量の最も大きい「六員環構造水」をベースに教育訓練した水を使用します。これが大変大事なことです。サケなどは必ず生まれた川に戻るといいます。その方法は水のニオイを記憶するのか? 体内マグネタイトなのか? 水の振動パターンなのか? いずれにせよ水には何らかの力があることは明らかです。
 当然ではありますが、その他、防腐剤、界面活性剤(乳化剤)、酸化防止剤、鉱物油、香料、着色料などの102の指定成分を一切含まない無添加石鹸である必要があります。
 次回は体壁反射について述べさせて頂きます。

雑誌特集・書籍への掲載記事目次 | トップページに戻る
Copyright © 2008-2018 dr-hori.com. All Rights Reserved.