堀泰典オフィシャルサイト > メディア掲載記事 > 雑誌特集・書籍への掲載記事 >

マンスリープログレス「シミについて」色黒の人は運動神経抜群!?

mp
mp  植物、動物を問わず、多くの生物が自ら色を作り出し、様々な色彩で世界は溢れています。特に動物の色彩は総て色素細胞(メラノサイト)が作るメラニンによります。
 メラニンは、皮膚の基底層や毛髪の毛母などに散在する樹状突起を持ったメラノサイトで合成されて小さな袋に貯蔵されます。さらに、細胞内を移動して隣接するケラチノサイトという細胞に送られて保持され、肌や髪の毛の色を決定します。
 しかし、メラノサイトは元々皮膚や毛母にあった細胞ではなく、そのでき方は二通りが知られています。一つは、脳胞由来の網膜色素上皮細胞で作られ、視覚に関係するメラニンです。もう一つは、皮膚の色、光彩、髪の毛、はたまた聴覚にまで関係するメラニンです。
 そのメラニンはメラノサイトで作られ、メラノサイトは神経管の背側に形成されるメラノブラストという前駆細胞が神経冠細胞に乗り上皮直下を移動しながらメラノサイトに成長し、皮膚の基底層などに定着してメラニンを合成します。
 つまり、黒色人種の方が神経の伸びている距離や本数が多い可能性があり、運動神経も良いと考えられます。こうした観点からもオリンピックで活躍される方に黒色人種が多いのもうなずけます。
 また、メラニンは微細な顆粒状で蛋白質と固く結合しており、水や全ての有機溶媒に不溶で、きわめて安定な物質であり分解しにくく美白は困難です。
 メラニンは紫外線が皮膚に当たると産生されます。その反応は身体の防御機構で、メラニンを出さずにいると皮膚癌を発生しないとも限りません。
 紫外線には以下の三種類があります。

  1. 「UV-A(波長315nm~380nm)」─太陽光線の内、約5.6%が通過します。
  2. 「UV-B(波長280nm~315nm)」─太陽光線の内、約0.5%が通過します。
  3. 「UV-C(波長200nm~280nm)」─オゾン層で守られ地表には今のところ到達しません。

 本来、皮膚は新陳代謝しており日焼けをしても一定のサイクルでこのメラニンは押し上げられます。この細胞の新陳代謝のサイクルは年齢によって異なることはいうまでもありません。若い時は新陳代謝も盛んなためメラニンが生成されてもすぐに垢として体外に排泄されます。しかし、年齢と共に皮膚の働きがスムーズにできず再生能力の衰えからシミになります。
 0歳では、人間の1カ月(生理)のサイクル、つまり28日で新陳代謝を行っているといわれますが、年齢を重ねるごとに約28日にその人の年齢を足した日数が新陳代謝の行われるのに要する日数だと私は考えて20数年前から提唱しております。
 しかし、昨今はそれ以上に食事や環境汚染にともない新陳代謝能力が低下している方が多く、そのような方のメラニンが一部分だけ残ることによりシミになると考えられます。
 では何故ほとんどの人が同じところにシミやその他のトラブルができるのでしょうか。私は次の原因が挙げられると考えています。

(1)臓器からの皮膚反射による血液循環障害によるシミ
 臓器からの皮膚反射によるシミの解消やトラブルの解消で臓器障害をも治ることがあります。これを、体壁反射といいます。このことについては、エステ業界が発展して頂くためにも大変重要なことなので、また、詳しく述べたいと思います。

(2)静電気の刺激によるシミ
 化粧の際に、体内外の静電気が流れその刺激の自己防御機構としてのシミができます。

(3)立毛筋の慢性筋肉疲労によるシミ
 立毛筋の慢性筋肉疲労が血液循環を阻害し、その場を栄養阻害に陥らせ新陳代謝を遅らせシミができる。老班とソバカスも立毛筋の慢性筋肉疲労と静電気の刺激が原因でメラニンができると私は考えています。

(4)ストレスによるシミ
 ストレスはホルモンの分泌や自律神経に大きな影響を与え、メラノサイトを刺激する色素形成細胞刺激ホルモンが活性化しメラニンが作られシミや色素沈着ができます。また、発生の段階で表皮・毛・爪は脳と同じ外胚葉から形成されており、美肌づくりには脳に安らぎを与えることが大切と考えられます。

(5)ホルモン異常によるシミ
 女性ホルモンは新陳代謝を高め、血液を拡張して女性美をつくる大切なホルモンですが、増加しすぎるとメラノサイトを刺激してメラニンを増加させます。また、生理不順・生理痛・子宮や卵巣の異常のある場合や更年期障害等の表れとして頬骨の上にシミが生じることもあります。

(6)肝臓機能の低下によるシミ
 肝臓の機能低下は体内の女性ホルモンの排泄低下を招き、血液中の女性ホルモンの作用が高まってメラノサイトを刺激し、また、肝臓の浄化作用の衰えや、他の内臓障害やガン、結核などもメラノサイトを刺激しメラニンを増加させやすくします。

(7)偏食によるシミ
 カフェインはメラニンを移動、拡散させるため色素沈着を増大させます。また、豆類、チーズ、脱脂粉乳、すじこ、まぐろ、のりなどのチロシンとフェニールアラニンを多く含む食品はメラニンの生成のもとになるため注意が必要です。さらに、生理前、生理中や睡眠不足の時には血液が酸性に傾きやすく、ペルオキシターゼという酵素の働きが高まりメラニンが増加し目のふちが黒ずんでくる場合があります。

(8)副腎機能の低下によるシミ
 色素形成細胞刺激ホルモンの分泌を抑制する働きのある副腎皮質ホルモンの分泌が減り、その結果メラニンが増加します。また、メラノサイトを刺激するのを防ぐ副腎髄質ホルモン(アドレナリン)の分泌も減少しメラニンの増加を招きます。

(9)化粧品の選択や使用法のあやまりによるシミ
 メラニンを作る過程、もしくは運搬の過程のどこかを阻害することができれば、いつかシミは消失し、美白されることになります。そこで、私の考案した美白美容液は、ドーパクロムを切断することを目的に考案したものです。

 メラニンの生成過程は、チロシンにチロシナーゼという酸化酵素が働き、ドーパという化合物に変わり、さらにチロシナーゼはドーパにも働きかけ、ドーパキノンという化合物に変化させます。ドーパキノンは化学的反応性が高いので、酵素の力を借りる事なく次々と反応していき、ドーパクロム、インドールキノンへと変化し、最終的には酸化、重合し、黒褐色のメラニンとなります。
 先にも述べましたが、最終的には酸化重合したメラニンは蛋白質と固く結合したきわめて安定な物質であり、分解は容易ではありません。よって、メラニンになる前の段階であるドーパクロムのポジションが一番分解しやすいところと考えられ、このポジションでドーパとクロムを切断し、反応を停止し、メラニンそのものを作らせない方法による美白効果に期待しています。
 次回は、化粧品の選び方と使用方法について述べさせていただきます。

雑誌特集・書籍への掲載記事目次 | トップページに戻る
Copyright © 2008-2018 dr-hori.com. All Rights Reserved.