はじめに

はじめに

 どなたにでも、人生には何度かの出会いがあると思います。人との出会いが幸福と不幸の始まりです。この良き出会いを大切にしていきたいと思います。私も全国を講演してまわりながら、たくさんの人たちと交流させていただく中で、非常に素晴らしい出会いを何度か経験することができて本当に幸せなことだと思っています。今回、その極めつけともいうべき堀泰典先生との出会いを通じ、私は今の日本人が忘れてしまった大事なものについて改めて考えさせられる機会を得ました。どこに行っても治らないと、堀先生の診療室への階段を、足を引きずって上ってみえる患者さん。堀先生がほんの数分治療されたその後、走って帰っていく。何度も何度も御礼を言いながら……、このような光景を何度目にしたことか。まさに神業である。
 堀先生は「ドクターなら治して当たり前、治せないのがおかしい、私にも当然治せない病気はあるけれど、既成概念にとらわれることなく治す努力を続けるところに光明がある。」といわれます。
 主に食品栄養学の観点から健康問題に取り組んできた私ですが、研究すればするほど健康とは実に様々な要因の上になり立つもの、という感を強く感じざるを得ませんでした。極端に言えば、健康とはその人の生き方そのものであり、その人の生き方をみれば健康であるかどうかがわかる。その意味で、健康とは何と壮大なテーマなのだろうかと思います。
 日本人の栄養状態は戦前に比べて非常に良くなっていることは言うまでもありません。現代科学の発展とともに、ほとんどの農作物は1年中食べられるようになりましたし、自分たちで作らなくても外国から輸入したものが安く手に入ります。食品に限らず、すべての点において日本は豊かで手軽で便利な世の中になりました。しかし、それで健康になったのかというと、そうでもない。若い人たちを中心に、戦前にはなかったような病気まで発症するようになり、病気で寝込まないまでも常に身体の不調を訴える人は、子供からお年寄りまでこの日本列島にあふれでいます。
 また、環境や社会の変遷とともに、人々の考え方、人間関係、行動の形態などがことごとく変化し、その結果、我々日本人は大人になっても未成熟な、子どもっぽい人間になってしまったような気がします。未成熟であるがゆえに、ある年齢になっても己の生き方の方向を決定することもできず、何とも頼りない人生をフラフラと送っている。そういう人たちは、豊かさ、便利さ、手軽さに彩られた時代の落とし穴にはまってしまったような気がしてなりません。
 時代の落とし穴とは、食品中の化学物質であり、健康を損なう健康器具の数々であり、洗剤であり、高所から発言をする知識人たちであり、宣伝文句であり、情報の氾濫であったりするわけですが、要は人々があまり物事の本質を考えなくなってしまったこと、あるいは、間違った情報をとり入れやすくなってしまったことが原因で、さまざまな落とし穴にはまってしまうのではないかと思います。
 こうした落とし穴にはまると身動きがとれず、自分では個性的な言動をしているつもりでも、客観的にみればその他大勢に組み込まれて没個性的な生き方しかできません。それはその人の生き方全般に関わり、自分の健康に責任を持つことすらできなくなります。人は生まれたときから、たとえ一卵性の双子でも意識的には一人として同じ人間はいません。ですから、同じように風邪を引いても、自分と他の人ではその経過も症状も微妙に異なって当然でしょう。他の人と同じ薬を買ってきて飲んでも、同じように治るとは限らないわけですから、自分の健康には自分で責任を持つしかない。それが本来のあるべき姿ではないかと思います。そういう人間本来の姿をとり戻すためには、本書のテーマである波動に対する認識が欠かせない条件になると私は考えています。
 人間には生まれながらにしてその人固有の波動があり、その波動はまわりのさまざまな人たちや物質の波動と交信しながら、地球の波動とつながり、宇宙の波動とつながっています。これらの波動が正常に波打っていれば問題ないのですが、現代科学の発展とともに波動に何らかのゆがみが生じ、その結果、ゆがんだ社会、ゆがんだ人間性、ゆがんだ環境、心身のゆがんだ病気などが生じるようになった、というのが私の持論です。
 したがって、心身の健康をとり戻すには、ゆがんでしまった波動を元に戻すことが大切だと感じていたときに出会ったのが堀先生です。先生はずっと以前から波動をとり入れた健康器具や化粧品や健康食品などの開発を行い、でき上がった製品は口コミで全固め人々に愛用されています。それで長い間の苦しみから解放された人たちが、先生を神様のように幕っている現状を目の当たりにし、堀泰典なる人物はいかなる人物かと、私は非常に興味を覚えました。そして、ゆっくりお話を伺いたいという思いが高じ、先生に対談を申し込んだことから本書の出版が決まったのです。
 著者は私ですが、内容的には堀先生と先生の人生観や波動理論、そして先生のつくられた指輪やブレスレットの紹介を中心とした、いわば堀先生のファンブックのようなものです。そのつもりでお読みいただければ幸いです。
 幸福も不幸も人との出会いから始まる。この最良の出会いを大切にしていきたいと思います。

2001年9月
朝川 一行 拝す

現代医学に疑問や不安を抱くあなたへ 「間違った養生法は万病の元?」

 「最初に人ありき」いかにすれば健康を取り戻すための手助けができるのかということで、まず話を進めていきたいと思います。
 古今東西を問わず、病気や死への不安があったにも関わらず、現代ほどその予防法に対する関心が高まっている時代はないと思われます。人問、誰しも病気や死ぬことは好きではありません。したがって、昔から健康管理や長寿に対する願望は強かったはずです。かつては、病気になってから、もしくは老病死が目前に迫ってから始めてあわてふためき、近代以前の社会では神仏や宗教に救いを求め、近代以後には現代医学に病気の治療を求めてきました。ところが近年、社会の情勢が安定し、時間をかけて健康問題を考える余裕が出てくると、新たにエイズ、膠原病、アトピー、鼻炎といった免疫疾患をはじめ、生活習慣病(成人病)など病気が減るどころか、増える傾向にさえあると誰もが感じ、元々あった腰痛すら治せない事のある現代医学の治療には限界があることに気づき始めたのではないでしょうか。
 例えば、外科的に手術ができるようになったとはいえ、重要な臓器の一部を切り取り捨てるだけで、機能を元に戻すわけではありません。また、内科的には薬による治療が可能になったとはいえ、慢性病にはほとんど無力であり、逆に副作用が心配されます。少しばかり長生きできたとしても、「生き甲斐もなく寝たきりでは」などと考えるようになってきました。
 そこで多くの人達の関心がいわゆる低カロリー、低塩、高カルシウム、高蛋白という健康食ブームに拍車をかけ、興味が集まり、規則正しいバランスのとれた食事療法、運動療法など現代医学のすすめる病気予防法、さらには現代医学がむしろ否定している漢方医学や絶食療法、銭灸指圧、ヨーガ気功術、尿療法などの健康法、磁気製品、電磁場製品はては御加持、シャーマニズムなどに及び、まさに異常ではと思えるほどです。このような要求に触発されて、多くの医療従事者が自分の信じる健康法を数多く主張するようになってきました。残念ながら、理論にそぐわない養生法はかえって健康を害することに気づいていないのです。ならばむしろ全く何も養生しないでストレスを抜いて寝ている方がよいといえます。
 ところが、多くの人はどれが正しい養生法なのか反省してみる余裕はなく、十分選択し検討する知識もありません。ただ単に直感で正しいと思える養生法を、盲信的に取り込み実行するしか方法がないのです。このような現実をみるにつけ、私は常々感じてきた西洋医学の歴史の浅さを痛感してしまいます。
 一方、東洋医学の歴史は3000年と長いのですが、抽象的で理論的に矛盾のあるものや、正しい部分の内容を過大解釈し、結果的には間違ったものになっている場合も多かれ少なかれあります。その上、病気に対する人間の精神面の影響を重要視するあまり、神秘的な手法を狭長する傾向があるようで、神秘性を好む人には教信性を理論性を好む人たちには非科学性を感じさせる結果になりがちのようです。
 あたかも、現代科学の著しい発展は、人体の神秘を100%ちかく明らかにしたかのような錯覚に陥らせているのではないでしょうか。しかし、実際にはそれほど解明されていないのが現実なのです。この認識がないことはたいへん恐ろしい限りです。これらの事を鑑みながらあなたに合った養生法を説明いたしましょう。

堀 泰典 拝

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