堀先生のおべんきょう塾「神棚について」

■神様をお祀りする目的
 神棚は、神様とご縁を頂いた感謝の気持ちを表す場所で、心静かに保つ場所です。
 神様をお迎えし、家の守りを固めて頂くため、二重三重にもお守り頂くようにお勧めします。

■神棚を設ける場所
 一番清らかな場所を選ぶ事。
 2階建ての家の場合、1階より2階の方が天に近いので格式が上です。よって、2階に神棚を設ける方が良い事になります。

※良い方位
 向きは家の中心から西、北西、北で、それぞれの向きは東、南東、南が良いと言われる。

※お祀りするのを避ける場所
 (1)北東 (2)南西

※家運興隆のために神仏をお迎えする場合
 丑、巳、酉の方位。
 丑の方位は大黒天様ないし毘沙門天様、巳の方位は弁財天様、酉の方位は弁財天様ないしお稲荷様をお招きするのを「三合金極」といい、財に恵まれると言われます。金庫は西か北東に置くと財を成すと言われます。

 神棚の横や後ろにはトイレ、台所などが無いように気をつける。また、鴨居から上にお祀りする場合は、神棚の下を通らないように気をつける。
 お社の上に「雲」と書いて貼る。これは、神棚のすぐ上は雲であり、お社が一番高い位置、つまり、高天原に近いという気持ちを表し、神様にご納得頂くためのものです。
 仏壇の位置は、たいてい西方位の和室と相場が決まっています。西を背、正面東向きにするのが普通です。
 神棚は、先祖や親族の御魂をお祀りする仏壇より上座で高い位置にお祀りさせて頂きます。
 そうなると上座は北極星の宿る位置を聖地とします。よって、一番良い場所は北西と言うことになるのです。
 但し、西の入り口(お金の出入りが激しい)は、北にお祀りさせて頂くことになります。
 神棚にしろ仏壇にしろ、家族が手を合わせやすい場所に配慮すべきで、吉方位だからと納戸の中とか押入れの中でいつもフスマが閉まっていたり、あるいは、日当たりの悪い陰気な臭い所は避けるべきです。
 「神気が漂う」家相があると言いますが、家相をうんぬんする以前に家族が協力して作り出す雰囲気が大切です。

■おふだの祀り方
 中央に天照皇大御神様、向かって左に豊受大御神様、右に氏神様、左にその他の神様をお祀りします。
 多くの神様をお祀りさせて頂く場合は、一番前が天照皇大御神様、次に豊受大御神様、次に氏神様、次に御魂の古い神様の順番にその他の神様をお祀りされるのが一般的です。

■家の守りと部屋の守り
 土地にはそれぞれの神様がおられるという考え方があります。
 北には玄武ゲンブ神、南は朱雀スザク、西は白虎ビャッコ神、東は青龍セイリュウ神が守ると中国の故事に記されております。東西南北の庭にそのお姿に真似た置物を家の中心に向けて置くのが、家の守りを固めることになります。
 また、部屋の守りは部屋の中心に向かって東西南北に同じような置物、もしくは、字で北側に玄武、南には朱雀、西には白虎、東には青龍と書き、壁などに貼る事により部屋の守りを固めます。
 これを四神相応シシンソウオウと言います。
 また、内宮の守り山、朝熊アサマ山のグリーン色の石を東西南北及び四偶線上(東西南北の45度線上を言う)の庭もしくは家の中に置くと、より守りが強まります。

■お参りの仕方
 あえて祝詞ノリトを上げる必要はございません。
 丁寧にご縁を頂けた事に感謝し、心をこめてお参りさせて頂く事が大切です。
 形式にとらわれて心をなくしていては何もなりません。

■お焚上タキアゲ
 古いお神札は氏神様でお焚上頂けますが、原則としてお授かり頂いた神社で焚上して頂くか、格式の高い神宮で焚上して頂くのが本筋です。
 神様事はすべて心を清らかに持つ事です。

■お祈りの作法
 作法は「二拝二拍一拝」が基本です。「拝」とは深いお辞儀の事。
 この作法は、人間に対する礼儀よりももう一段高い礼儀が形になったものです。
 人と挨拶する時に、お辞儀をします。神様にはもう一段上で、2回お辞儀をします。
 人が言うことに納得し、なるほどと拍手を打ちます。神様には当然で御座いますと、もう一段上の礼儀で拍手を2つ打つ。
 人と別れるときに会釈をしますが、神様には会釈よりももう一段上の礼儀で、深くお辞儀をします。
 この気持ちが「二拝二拍一拝」となったのです。
 ちなみに、拍手の音は凶運を強運に変えるのに役立つと言われ、神社の鈴はその音で身を清め、神様と御目文字願う為のものです。
 神社にご参拝される時には、住所、氏名、生年月日、ご縁を頂けた事に感謝御礼を心で述べて下さい。

■日々のお祀り
 洗米、塩、水をお供えします。
 商売繁盛を祈願され、お稲荷様をお迎えしている場合は、毎日お神酒をお供えし、お供え物は必ず蓋を取り、神様が食され易い様にして下さい。