堀先生のおべんきょう塾「何故、体重の減少がストップする」

■脂肪の蓄積について
 アザラシ、オットセイ、ジュゴンなど南氷洋、北氷洋に生息する動物は愛くしく丸々しているが、これは生息地の寒さが厳しく、そのために、皮下脂肪や内臓脂肪など体脂肪をくして身を守っている為である。時々、腰が痛い、ヒザが痛い時、お医者様からプールで歩いていれは浮力により足腰に負担が少なくなるから、腰痛やヒザによいと言われ、通っている方をお見受けする。確かに、痛みだけを考えると軽減するのも事実であるが、そんな暇があったら痛いところをよくモミ、慢性筋肉疲労の軽減や筋硬結を潰したほうがよい。ではプールで歩くことは意味があるのか? 例えば、お湯を冷たくするのには、器に入れたお湯を按拝すると早く温度が下がる。と同様に、プールの水温は体温よりはるかに低く、足を動かす事(按拝に相当する)により体液循環が増し、血液量が体表にも増してくる。すると身体よりプールの方が低温で容量がはるかに大きく、体温が皮膚表面から内はよいが動けなくなると、下半身に脂肪が巻き、ちょっとやそっとでは脂肪が燃焼されず、余計に足腰が痛くなりかねないので注意が必要である。水泳選手は均整のとれた体型をしているが、これはクロール、バタフライ、平泳ぎ、背泳など総て全身運動であり運動量も半端ではない。プールを歩いている人はいない。

■胎肪の燃焼について
 スリムダイエットをしたら1カ月で3kg落ちたがそこで止まってしまったと声を聞く。これは、当たり前の事で、生まれてから現在まで何十年間も外気と調和して今の体型を維している。その人が急にヤセルと外気の影響をまともに受けることになり、六臓六腑に負担を掛けることになる。そこで生体はその外的刺激に対応すべく慣らし運転を行なうのである。つまり、その状態を保ち外気の刺激に対して順応できるまで時間をかけで瞑れて行く。これを組織寛容という。その後、再び、脂肪が燃焼されて体重の減少が起こるが、また、ストップして組織寛容に時間を費やす。ダイエットはこれを繰り返す。やせすぎた場合は調和する体重まで少し脂肪を貯える為、体重の増加が起こる。つまり、秋と冬は非常にやせ難いといえる。例えば、秋には熊で見られるように冬に先駆けて体脂肪を貯えるように生理的に体脂肪を貯えやすくなっている。人間も同じ哺乳類であるため、秋に収穫し秋祭りをし、冬には貯えた食物を大切に食べたという長い経緯があり、この数十万年におよぶ経験が記憶として細胞一個一個に刻み込まれ、自分の意図とは無関係に、冬の外気の低温化に対し体脂肪を貯えることに体は専念してしまう。また、肥満という現象は戦後のことで、明治維新まではごく一部の恵まれた人にしか肥満は存在しなかった。今は一般の方でも、あの天下人の豊臣秀吉よりよい食生活をしている。

■ダイニットの方法
 1.ダイエットで最も大切なことは食事制限であるが、これではスリムダイエットの意味がない。しかし、2~3日は食事制限をして頂きたい。この時に胃が少なからず小さくなる。正確に言えばさほど大きさは変わらないが、少ない量で満腹感が起こるのである。
 2.寒さのコントロールをする。つまり、身体に脂肪が巻いているからこれ以上暖かくする必要性はないと身体に錯覚させるのである。赤道直下で生活をされている方々は肥満の方はいない。例外として、ブルネイの国民は全て肥満である。彼らは国が豊かであり、羊の脂身を毎日食べるからである。
 (A)身体に暑さを錯覚させる方法:温熱中枢を暖かくする事である。例えば、マフラーを常にする。温熱中枢は首にありここを暖めると脳にも暖かい血液が入り脳も脂肪をためる必要がないとの命令を全身に出し、脂肪細胞が脂肪を放出しその脂肪が血液に乗って全身を回り、その途中で褐色脂肪細胞に接した脂肪が食べられる。
 3.油物はひかえる。
 4.褐色脂肪細胞のところの血液循環が旺盛なほど獲物(脂肪)が多く流されてくるので、背中をよく揉み、背中を柔らかくし、血液循環を確保する。
 5.歩く事(第二生理歩行)。恥骨ジャイロ(蓄エネルギー体の数十万倍。骨代謝に関与)を動かしエネルギーを放出することが大切であり生命活動において最も大切な行動であり、これを除いて二足歩行は語れない。